工場内での製品への印字というと、産業用インクジェットやレーザーマーカーがすぐに思い浮かぶんですけど…
こんちは、
マーキングコトはじめ 担当のけたろーです!
今日もありがとう、感謝です。
さて…
だけじゃない!!
確かに、印字機器の現在の主流は、産業用インクジェットやレーザーマーカーですよね。 でも… これは余談ですが、それらがまだ出始める前の主流は、例えば、ホットプリンタとかの刻印が主流だったんですよね。 あと、オーソドックスにスタンプを使うとかも。

この時の依頼は、産業用インクジェットやレーザーマーカーなどを使わずに印字をしたいというご要望でした。
銘板への印字。
ご依頼の対象物は、銘板で使用するアルミ製の薄板でした。
産業用インクジェットプリンタでも印字はできるのですが、産業用インクジェットの場合、インクによる印字ですので将来的に消えてしまう可能性があります。 銘板という用途だけに、消えてしまうとまずいので敬遠されたようです。

また、レーザーでも書くことができますが、金属への適用となると、初期導入費用がそこそこの金額になるため、これも敬遠されたようです。
というわけで、〝刻印〟と言う方法にて対応しました。
刻印で対応すれば、インクのように消えることもなく、また、レーザーと同じように消えない印字が実現できます。
なお、今回の客先でのご要望が『自動化』でしたので、〝エアーペン〟という刻印機器を用いて、それを組み込んだ装置を開発しました。
エアーペンを組み込んだ自動機。
装置の概要は、こんな感じです。
銘板の素材になるアルミ板を専用のマガジンへ平積みして、それを1枚づつピックアップして、搬送部へ供給。 刻印の処理は搬送している移動中ではできないので、定ピッチづつ移動・停止の繰り返し動作で送り、停止中にアルミ板を固定してエアーペンにて刻印した後、搬送部の終点で排出するという装置です。
装置を考える上でイメージしたこと。
自動化したい… とのことでしたので、話しを頂いたときに、真っ先に考えたのが〝取回し〟です。 取回しとは、扱いやすさのこと。 別の刻印の方式で、既存で使われている装置を見せて頂いたのですが、オペレーションがかなり複雑そうな印象でした。
機械を考える時にいつも心掛けることは、作業者への負担をなるべくかけないこと… です。 むろん、処理の能力についても考慮すべき事がらなのですが、それはそれ。 能力がでたとしても作業者に負担をかけるような機械は、良くないと思ってます。
気をつけたのが、ワークの供給方法です。 いろんな方法があると思うんですけど、この時のボクのイメージは、機械に不慣れな方でも扱いやすい方法を… ということでした。 なので、平積みにして、その上からピックアップするという方式を採用しました。


巾1200mm 奥行400mm程度の割とコンパクトな設計にしました。 専用のマガジンに、銘板用のアルミ材を平積みして起動すれば、ピックアップ~印字~排出まで全て自動で行います。
動作を動画で。
動作を動画でご覧いただけます。 悩ましかったのは、刻印時のクランプの仕方です。 デモなので、実際の刻印はしておりません。 あしからず…
なお、エアーペンはレーザーマーカーなどと違って『接触式』の印字方法になります。 刻印の強弱は、接触距離で変化します。 距離の調整は手動ハンドルで行なえます。
ビビッときたら、お気軽にご相談ください!