視覚に頼らず「聞いてわかる印字」へ。
皆さんは、スーパーやドラッグストアでどのように商品を選んで買われますか?
目に不自由のない私たちは、それが〝どういったものなのか?〟当たり前のように、「目で見て」判断していますよね? 例えば、それがチョコレートなのか? ビスケットなのか? スナック菓子なのか? パッケージだけで簡単に判断できているはずです。
〝当たり前〟だから、特に気にすることもなく、普通に手にとって記載内容を確認したり、あるいは、興味のないモノだったら、当たり前のように、遠目で見てスルーしたり。
でも、私たちが〝当たり前〟だと思って得ている「情報」が、視覚に障がいがある方にとっては、簡単には手に入らないのです。
視覚障がいのある方にもやさしい買い物を。
皆さんも、見かけられたことがあると思いますが、視覚に障がいのある方への配慮として〝点字〟があります。 たぶん、多くの方は、視覚に障がいのある方への配慮や対策として、

点字をつけとけばいいんじゃないの?
って、思われるかもしれません。 でも、ご存知でしたか??
国内で点字を読み書きできる人は全体の10%以下
といわれています。


先天的に視覚に障がいがある方は、当初から点字を学ばれて、それを理解することができます。 しかし、後天的… 例えば、事故や病気などの所為で、後から障害を持たれた方は、点字を理解することが難しいのです。 大部分の方は、点字だけでは商品情報を理解できないのです。
また、「視覚に障がいがある人」というと、ほとんどの方が視覚障がい=〝全盲の方〟をイメージするようですが、それも違っていて、全盲でない状態であっても、いわゆる、ロービジョン(弱視)の方も増加傾向にあるようです。 それに、加齢によって目が見づらくなるというのもありますよね。
ちなみに言えば、点字が付けられているものがあるとはいえ、その点字で商品の特定ができるか? と言えば、できないのです。 恐らく、良い例が『おさけ』です。
缶ビールや缶酎ハイなどのトップ(開け口の近く)には、点字が施されています。 そこには「おさけ」と書かれているのですが、あくまで「おさけ(酒)」という内容であって、それが『ビール』なのか? 『発泡酒』なのか? 『酎ハイ』なのか? 『カクテル』なのか? … おさけ というくくりでは、中身がさっぱりわからないのです。


以前、ある目の不自由な方から聞いたことあります。 『食べて見ないとわからないんです。』 って…。
外観を触っただけで、中身まではわからないという状況がほとんどですよね。 例えば、袋詰めの商品などがそうです。 ポテトチップスなのか? ポップコーンなのか? 袋を触っただけでは判断できませんよね?
テイスト(味)などもしかりです。 食べて見ないと、塩味なのか、辛いのか? あまいのか? わかりません。
いずれにしても、現在の世の中は〝目がみえること〟が前提にされていて、目の不自由な方にとっては、何かと不便になっているのは確かなのです。
そんな中、気になったのが食料品などに記載されている〝賞味期限〟や〝消費期限〟といった情報の扱いです。 これらの情報は「健康」に直接影響します。
QRコードで『耳から』わかる印字案内。
そういう状況をなんとかしたい! と思って、QRコードを使った音声ガイダンスの仕組みを考えました。
パッケージに印字されたQRコードをスマホで読み取ると、商品名、賞味期限を耳で「確認できる」という仕組みです。 これなら文字が読みづらい方でも、安心して買い物ができます。
例えば、それがポテトチップスだったとして、
ような感じの内容を音声でお伝えできると仕組みです。
製品への印字工程で対応する。
最近では、パッケージにQRコードが印刷されている商品が増えてきました。 しかし、その大部分というか、ほぼ全ての商品での用途は、例えば、キャンペーンなどといった自社ページへの誘導の目的です。
また、一部の商品では、QRコードを使った音声ガイダンスに取り組まれているところもありますが、予め用意された商品説明へのページサイトへ誘導し、そこで、商品の内容を音声で案内するといった形で提供されています。 それはそれで、有意義なことだと思いますし、取り組みはすばらしいことだと思います。
一方の、ボクが提唱していることというのは、生産現場での印字工程で、賞味期限や消費期限を紐付した音声ガイダンス用のコードをQRコードとして印字するという仕組みです。
ご周知の通り、賞味期限や消費期限といった情報は、包装資材に予め印字しておくということが不可能な情報です。 今日設定した日付が、明日の工程では使えないのです。
なので、商品のパッケージ過程での印字工程、あるいは、ラベルを貼付する際の工程でQRコードを一緒に印字すれば、特別な加工や追加コストをほとんどかけずに導入でき、また、日々変化する情報にも対応できるというわけです。
これにより、消費者にとっては、単なる買い物が 『安心できる体験』 に変わります。
また、仕組みを使えば、商品名を知らせることもできます。 成分内容まで詳しく伝えなくても、商品名を伝えることで直ぐにイメージすることができます。
そうすることで、企業にとっても、アクセシビリティへの配慮はブランドイメージの向上や新しいファン層の獲得につながります。 「情報をすべての人に届ける」という姿勢は、社会的信頼にも直結するはずなのです。
これからの時代、商品の価値は中身だけでなく、どう伝えるかにもあります。 QRコード音声ガイドは、視覚障がいのある方も含めたすべての人に、公平でやさしい情報発信を可能にする新しいツールだと思っています。
もう少し、詳しく説明しますね。 印字工程と連動し、QRコードでスマホから音声ガイダンスを再生する仕組みをご紹介します。
なぜこの仕組みが必要か?
ボクが思っていることは、前述した通りです。
また、もうひとつの背景には、『ブリスター包装過程で点字を打つ…』 という仕組みを考えた時にさかのぼります。 その時、点字よりももっと使い勝手のいい方法でアプローチできればなって思ったんです。
運良く… 印字機器用の周辺機器を手掛けていることもあって、そこで考え付いたのがこの仕組みでした。
仕組みの特徴
- QRコードを印字工程に組み込む
音声変換するコードを紐付したQRコードを商品に印字することで、音声による判別が可能になります。 - 音声データはクラウドまたはローカルサーバにリンク
音声用のコードは簡単に設定可能。 - 導入は簡単・既存設備への適用も可能
音声を聞くための特別なアプリは不要。 スマホの標準機能で聞くことができます。
専用コードをQRコードが印字可能な印字機器で印字するだけで導入できます。
導入による期待効果
この仕組みを導入することでの期待できる効果は、なんといっても
法令遵守とCSRに貢献: 視覚に障がいのある方に配慮した姿勢は、企業の社会的責任として訴求可能。
ということです。 アクセシビリティへの配慮が顧客印象を強化することへつながります。 ・・・ なんてことを言うと、「うちはちょっと…」 って言われるところがほとんどなのですが。 苦笑
福祉活動への取り組みは、概ね、自分とか、家族や身内が 「その立場」 にならないと中々わからないものですよね。 その気持ちはよくわかります。
ボクの場合、身近に目の悪い人はいないのですけど、母親が点字のボランティアをしていた関係で、点字に関する資料が近くにあったことに起因します。 「ボクにでも、なんかサポートできればなぁ」 って思ったのがきっかけでした。
もし、自分がその立場だったら…
実際にその立場になれば、ずっともっとたいへんなのでしょうけど、今できる最大限の想像力を働かせて、よりよい仕組みが提供できて、よりよい社会になればなって思ってます。
あらましを動画で。
概要を動画でご覧いただけます。 ちなみに、この仕組みは特許出願中です。
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