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スライダー|コンベアで対応できない製品にも印字できる

製品を流すことだけが、印字する方法ではありません。

生産ラインで印字するときには、コンベアで製品を搬送し、その途中にプリントヘッドを設置する方法がよく使われます。 製品が一定の速度でプリントヘッドの前を通過すれば、その動きを利用して印字ができます。

連続して流れてくる製品への印字なら、とても自然な方法です。

でも、印字したい製品がいつもコンベアで運びやすいとは限りません。

大きさや形状によって搬送しにくいものもあれば、印字のためだけに製品を移動させると、設備全体が大がかりになってしまうこともあります。 その場合、無理に製品を動かすのではなく、考え方を変えてみます。

製品を動かしにくい、動かせないのであれば、プリントヘッドの方を動かせないか?

そんなときの選択肢が、スライダーです。

動かすのは、プリントヘッドだけではありません

スライダーという方法の中には、実は、2つの考え方があります。

ひとつは、製品を所定の位置に固定して、プリントヘッド側をスライドさせる方法。 もうひとつは、逆にプリントヘッドを固定して、製品側をスライドさせる方法です。

どちらも、コンベアでの取り扱いが難しい製品に対して使う、という点では共通しています。

たとえば、製品自体が小さく軽く、座りが安定しない製品や、リード線が付いた小型のセンサー部品のように、そもそもコンベアに載せて流すこと自体が難しい製品があります。 

そうした場合には、プリントヘッドを固定しておき、製品側を保持して、必要な位置までスライドさせて印字する方法が向いていることがあります。

一方で、製品を固定した状態を保ちたい場合には、プリントヘッド側をスライドさせる方法を選びます。

どちらが正しいということではなく、製品の形状や作業性を考えながら、どちらを動かす方が無理がないのかを考えます。

電動と手動、2つの動かし方があります

スライダーでは、電動で動かす方法と、手動で動かす方法があります。

電動の場合、決まった位置への移動をプログラムして、自動で動作させることができます。 また、等速での動作ができるので、安定した印字ができます。 品種替えの頻度が高い場合や、毎回同じ精度で位置を合わせたい場合に向いています。

電動スライダーを使った方法では、既存の設備への組み込みにも対応してきました。 自社のブリスター包装機に組み込んだこともあれば、他社製の設備、間欠動作をする機械への組み込みに対応したこともあります。

手動の場合、機構がシンプルな分、電動よりも費用を抑えられるという大きなメリットがあります。 印字への作業頻度が少ない場合や、まず費用を抑えて試したい場合には、手動で十分なこともあります。

どちらが適しているかは、印字する頻度、求める再現性、予算によって変わります。

搬送が難しいからといって、搬送設備を複雑にする必要はありません

製品がうまく流れないとき、まず、考えるのは搬送方法を工夫することです。 

ガイドを付ける。 専用の受けを作る。 保持する機構を追加する…。 

もちろん、それが適している場合もあります。 一方で、印字するためだけに複雑な機構を作るのであれば、本当にその方法しかないのか? ということを、一度考えてみてもいいと思います。

製品を所定の場所に置いておけるのであれば、スライダーで動かす方がシンプルになる場合があるからです。

マーキング・コトはじめでは、コンベアを作ることから考えるのではなく、印字したい製品と現在の作業を見ながら、どちらを動かす方が無理がないのかを考えます。

印字工程は、「製品とヘッドの相対的な動き」で考える

印字工程を考えるときに、「製品を流さなければならない」と決めつけてしまうと、方法が限られてしまいます。

大切なのは、製品を動かすという発想だけではなく、印字することへの見方を少し変えてみるということです。 

一般的なコンベアによる印字方法が選択できない場合へのアプローチとして、スライダーを使う方法があります。 スライダーを使う場合では、プリントヘッド側を動かすか、製品側を動かすのか、のどちらかで構成を考えることができます。 

どちらが正しいということではなく、製品の形状や大きさ、現在の作業方法、前後工程などを見ながら、現場にとって扱いやすい方を選べばよいということです。

こんな印字工程で検討できます

こんな工程がある場合に、検討してみてください。

コンベアでは搬送しにくい

製品の形状や大きさなどから、コンベアで安定して搬送することが難しい場合には、製品を動かさない方法も検討できます。 印字するためだけに専用の搬送設備を作る前に、スライダーで対応できないかを考えます。

製品を所定の位置に置いた状態で印字したい

製品を決められた場所に置くことができる工程であれば、その状態でプリントヘッドを移動させて印字する方法を検討できます。 既存の作業方法を大きく変えずに印字工程を追加したい場合にも、ひとつの選択肢になります。

搬送設備を大がかりにしたくない

印字するために製品を移動させようとすると、搬送機構やガイドなどが必要になり、設備が大きくなることがあります。 そのような場合には、スライダーを使った方が、工程全体をシンプルにできる可能性があります。

既存の設備に後から追加したい

すでに稼働している設備へ、あとから印字機能を追加したいこともあります。 ブリスター包装機のような自社設備はもちろん、他社製の設備や、間欠動作をする機械への組み込みにも対応してきました。

新しく搬送設備を作るのではなく、今ある設備にスライダーを組み込むことで、印字工程を追加できる場合があります。

スライダーを使えば、何でも印字できるわけではありません

製品を搬送しにくいからといって、必ずスライダーで解決するわけではありません。 印字する範囲や必要な動作、プリントヘッドとの位置関係などによって、適した方法は変わります。

また、すでに製品がライン上を連続して流れているのであれば、わざわざ動きを止めてスライドさせるより、通常のコンベア印字の方が自然な場合もあります。

大切なのは、スライダーを使うことではありません。

製品を動かすのか? プリントヘッドを動かすのか? どちらが現場にとって無理がないのか?

そこから考えます。 

必要であればコンベアを使い、製品の搬送が難しければスライダーを検討する。 場合によっては、それ以外の方法が適していることもあります。

設備ありきではなく、印字したい製品と現在の工程から方法を選びます。

「コンベアで流さない」という選択肢が、工程を楽にすることもあります

設備改善では、できることを増やしていくほど良い設備になるとは限りません。 搬送しにくい製品を何とか流そうとして、保持機構やガイドを追加していけば、設備は次第に複雑になります。

もちろん、それだけの機構が必要な工程もあります。

ただ、目的が「この製品へ印字すること」であるなら、もっと違う方法がないかを考えてみる余地があります。 

製品を無理にコンベアで流そうとせず、スライダーで動かす…。 その方が現場の作業に合っているのであれば、結果として設備も扱いやすくなるかもしれません。

機械を複雑にする前に、何を、どう動かすのが一番自然なのかを考える。

スライダーは、そんな考え方から生まれる選択肢のひとつです。

参考価格

スライダーは、電動か手動か、対象となる製品や印字範囲、プリントヘッド、必要な動作、既存設備への組み込みかどうかなどによって構成が変わります。

手動の方が機構がシンプルな分、電動よりも費用を抑えられます。

そのため、現時点では一律の参考価格を設定していません。

どの製品へ、どのように印字したいのか。現在はどのような作業をしていて、なぜ製品の搬送が難しいのか。 そうした条件を確認したうえで、必要な構成と費用をご提案します。

製作・改善事例

製品を搬送する方法だけでなく、スライダーで印字工程をつくった事例など、これまでの製作・改善事例をご紹介しています。

設備の形だけを見るのではなく、なぜ製品を搬送する方法を選ばなかったのか、どこに難しさがあって、その結果どのような方法を採ったのか。

そうした考え方まで含めて見ていただくと、自社の工程を考えるヒントになるかもしれません。

スライダーの一例 
行を変え、3行の印字を行うスライダー

導入までの流れ

ご相談の段階で、スライダーを使うことまで決めていただく必要はありません。

まず、何に印字したいのか、製品を現在どのように扱っているのか、なぜ搬送することが難しいのかを確認します。 あわせて、使用する印字機器や印字したい範囲、前後の作業についてもお聞きします。

そのうえで、コンベアで搬送する方法と、スライダーで動かす方法(ヘッド側を動かすか、製品側を動かすか)を比べながら、どちらが現場に合っているのかを検討します。

スライダーを使う方向になれば、電動か手動か、どちら側を動かすかなど必要な仕様を具体化し、費用をご提案します。

「この製品、どうやって印字機器の前を通せばいい?」からで大丈夫です

印字したい場所は決まっている。 使いたい印字機器も決まっている。 でも、その製品をどうやってプリントヘッドの前へ運べばいいのか分からない…。 

そんなときには、製品を運ぶ方法だけにこだわらなくてもいいかもしれません。

製品を動かすのではなく、プリントヘッドを動かす方法もあります。 どちらが適しているかは、製品と現場を見なければ分かりません。 だから、最初から設備の形を決めなくても大丈夫です。

「この製品に、ここへ印字したい」。まずはそこから聞かせてください。製品を動かすのか、プリントヘッドを動かすのかも含めて、一緒に考えます。

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