QRボイスサポートは、商品パッケージに印字したQRコードをスマートフォンで読み取ることで、賞味期限・商品名・成分などの情報を音声で届ける仕組みです。
生産現場の印字工程に組み込むことで、視覚に頼らない情報伝達を実現します。特許出願中。

なぜ、音声で情報を届ける必要があるのか
スーパーやドラッグストアで商品を選ぶとき、私たちは「目で見て」判断しています。それが当たり前になっているため、見えない不便さに気づきにくいのです。
しかし、視覚に障がいがある方にとって、パッケージの情報は簡単には届きません。
点字という対応策がありますが、国内で点字を読み書きできる人は全体の10%以下といわれています。後天的に障がいを持った方や、ロービジョン(弱視)の方、加齢で目が見づらくなった方には、点字が機能しないケースがほとんどです。
缶ビールや缶酎ハイのトップに「おさけ」と点字が施されていても、それがビールなのか酎ハイなのかは分かりません。
賞味期限に至っては、点字での対応自体が難しい情報です。
こうした状況をなんとかしたい、というところからQRボイスサポートは生まれました。
QRボイスサポートとは何か
パッケージに印字されたQRコードをスマートフォンで読み取ると、企業が登録した情報が音声で流れる仕組みです。
例えば、ポテトチップスの場合:
「賞味期限は〇〇年〇〇月〇〇日。ポテトチップス 塩味です。」
このような形で、文字を読まなくても商品情報を確認できます。また、アレルギーなどの情報を設定しておくことで、利用者側にとって有効な情報を与えることができます。
既存の印字工程に組み込める
この仕組みの大きな特徴は、生産現場の印字工程に組み込めることです。
賞味期限・消費期限は包装資材に予め印字できない情報です。毎日変わる日付情報をQRコードと紐付けて印字することで、特別な追加コストをほとんどかけずに導入できます。
専用アプリも不要です。スマートフォンの標準機能で読み取れます。
既存のQRコード活用との違い
多くの商品パッケージのQRコードは、キャンペーンページへの誘導が目的です。一部では商品説明の音声案内も行われていますが、あらかじめ用意された固定の情報への誘導です。
QRボイスサポートが異なるのは、賞味期限・消費期限のように「毎回変わる情報」を印字工程でQRコードに紐付ける点です。既存の印字設備で対応できるため、新たな設備投資を最小限に抑えられます。
Googleレンズとの違い
スマートフォンで商品情報を読み取る方法として、Googleレンズが知られています。
Googleレンズは、カメラに映ったものすべてを読み上げます。パッケージ上の商品名・成分表・注意書き・バーコード・装飾テキストまで、目に入った情報をそのまま読み上げるため、必要な情報を聞き取るのが難しくなります。
QRボイスサポートⓇは、提供者側(企業)が届けたい情報だけを指定して音声化します。
「賞味期限は〇〇年〇〇月〇〇日。ポテトチップス 塩味です。」
このように、必要な情報だけを、設計された順番で届けることができます。
Googleレンズとの比較
| Googleレンズ | QRボイスサポートⓇ | |
|---|---|---|
| 情報源 | カメラが映したすべての文字 | 企業が登録した指定情報 |
| 正確性 | 誤読の可能性あり | 設計済みの情報 |
| 主体 | 個人(読む) | 企業(届ける) |
| 役割 | 読む技術 | 届ける仕組み |
Googleレンズは「読む技術」。QRボイスサポートⓇは「届ける仕組み」です。
QRコードの位置を見つけやすくする工夫
視覚に障がいのある方にとって、QRコードがどこにあるかを探すこと自体が難しい場合があります。
QRボイスサポートⓇでは、点字ドットとの組み合わせに対応しています。点字ドットをQRコードの近くに配置することで、触れた感覚でQRコードの位置を把握し、スマートフォンをかざすことができます。
「読み取れる」だけでなく、「たどり着ける」設計が、本当のアクセシビリティだと考えています。
仕組みの3つの特徴
① QRコードを印字工程に組み込む
音声変換するコードを紐付けたQRコードを商品に印字することで、音声による情報提供が可能になります。
② 既存設備への適用が可能
QRコードが印字できる印字機器であれば、専用コードを印字するだけで導入できます。
③ 専用アプリ不要
スマートフォンの標準機能で読み取り・再生できます。消費者への説明コストがかかりません。
企業にとってのメリット
アクセシビリティへの対応は、視覚障がいのある方だけでなく、高齢者・外国人旅行者など、文字情報に頼れないすべての人への配慮につながります。
- 法令遵守とCSR:視覚に障がいのある方に配慮した姿勢は、企業の社会的責任として訴求できます
- ブランドイメージの向上:「情報をすべての人に届ける」という姿勢が社会的信頼に直結します
- 新しいファン層の獲得:配慮ある商品づくりは、共感を生みます
これからの時代、商品の価値は中身だけでなく「どう伝えるか」にもあります。
この仕組みが生まれた背景や、開発のきっかけについては、こちらの記事で詳しく書いています。
▶ QRボイスサポートⓇ|開発の背景と想い
まずは、できることから話してみませんか?
QRボイスサポートⓇは、すべてのケースに当てはまる仕組みではありません。
「どんな場面なら役に立つか」「今の印字工程に組み込めるか」「コストはどのくらいか」
そういった確認の段階からご相談いただけます。
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