自動化に得て不得手な包材があるって、ご存知でしたか?
こんちは、
マーキングコトはじめ 担当のけたろーです! 今日もありがとう、感謝です。
さて、本日の話題は、包材についてです。 どういう包装をしたいか? で包材の種類が決まりますが、どんな作業をするか? でも包材選びは変わってきます。
手作業? 自動化?
一口に、包材(包装材料)といっても、種類がものすごくあって、且つ、多岐に渡ります。 素材もさることながら、形や機能と言った面を考えるとものすごく種類がありますよね。
液体ものではボトルのような容器。 バラものなら、ピロー包装に対応したフィルム素材を使った包装形態とか、箱とか。 中身を見せたいのであれば、うちが得意としてるブリスター包装のような紙と容器を組み合わせた形態の物とか。
順番的に、概ね、まずは中身によって使いたい包装形態が決まって、また、もちろん、魅せたい(見せたい)方法(デザイン)によっても包装形態が決まります。 包装形態が決まると、それに使う包装材料が決まるという流れです。
で、次に包装作業をどうするか? がポイントになります。
これには、作業性、操作性、生産数などいろんなファクターや、その商品のバックグラウンド(販売数などの計画に依る諸条件とか、会社的なマーケティングな条件)が絡んできますが、大きくは、
機械でやるのか? それとも、作業者によるのか? のいずれかの決定になりますよね。
ポイントは相性。
機械でやる場合は、包装材料と機械の相性を考える必要があります。 機械と使いたい包装材料との親和性というか、係り具合というか、諸々の条件を見る必要があるということです。
この時、資材を購入する側からすれば、なるべく安価に仕入れたいという感情が走ります。 しかし、安さばかりに囚われてしまうと、包装材料のそのものの品質が落ちてしまったり、加工・成形品としての包装材料の機能的な面で劣ってしまったりといった問題が発生しやすくなります。
つまり、機械を運用していく上で致命的な問題が生じてしまうということです。
機械メーカーの立場で言わせてもらえば、これについては本当に致命的になります。 機械には仕様というものがあって、形が同じならなんでも通せるか? と言えばそうではなく、安定した生産を行っていく上では、包装材料の品質が一番重要になります。 概ね、購買の方々(経営層含む)には作業性や機械のこと云々の事がらが見えてらっしゃらない方が多いので、注意が必要です。(爆)
手作業で行う場合には、作業性が課題になるところです。 例えば、資材のハンドリングが容易にできるのか? とか、誰でも簡単に包装できるのか? とか、誰でも同じ綺麗さで包装できるのか? といった事柄をクリアさせる必要があります。
箱のような包装形態は、包材を組み立てるといった作業が発生するので、その作業性がどうか? ということです。 テープを貼って底面を作ってといった作業をするか? それとも、ワンタッチで底面ができるような素材を選ぶか? といったことです。
便利なワンタッチカートン
箱モノの包装形態を考えた場合、現在は、『ワンタッチカートン』と言われる〝ワンタッチ〟で、底面が形成できるような素材があります。 テープを貼ることなく底面ができるので作業性を考えると、かなり使い勝手がよいです。
なのですが・・・ ワンタッチカートンには少し問題があります。 それは…
機械化へのハードル
そもそも、ワンタッチカートンは手作業を念頭に考えられた要素が多い形式なので、手作業をベースに作業をしていく分にはなんら問題はないと思われます。 が、生産数が増えていくと、それを自動化・機械化したいと思うのが人間の性というもの。
でも、ワンタッチカートン使った自動化・機械化はちょっと難儀なのです。
なぜかというと、〝底部分の厚み〟が関係してくるから。 ワンタッチで底を形成させるために、ワンタッチカートンは底部分が多層になっていてかなり分厚くなっています。 1枚では、あんまり感じないかもしれませんが、枚数を増やしていくとかなり影響がでます。 試しに机上で積み重ねてみてください。
分厚い部分が累積され、斜めに傾いて、それほどの枚数は積み重ねられません。 よね?
ワンタッチカートンを機械上で積載する場合、これを克服する必要があるのです。
実は、苦い経験しました…
この点について、以前、苦い経験をしたことがあります。
サンプルで借りた1~2枚のワンタッチカートンだけを見て、『これだったら簡単だ』と、ただただ安易に考えてしまったんです。 しかし、実際に数量を重ねてみると、『あちゃーーー』。 滝汗
底面の厚みの所為で、積載が安定せず、自動供給がまともに機能しないという設計の根底を揺るがす、大変なことになってしまったのです。 慌てて、設計変更して、大改造。 まぁ、何とかなりましたが…
その時の諸々の体験が教訓となって今の設計に効いています。w
なので、お陰様でその辺りの対応ノウハウは持っています! (知財になるので、すぐには明かせませんが。)
もし、ワンタッチカートンの自動化を検討されるなら。
もし、ワンタッチカートンでの自動化・機械化を検討されるなら、生半可に〝開発コスト〟だけで判断するのはやめた方がいいです。
ワンタッチカートンの場合、底面の厚みは、紙質に依存してきますので、紙質自体が分厚くなるとそれだけで条件が変わってきます。 例えば、クラフト系の素材と段ボール素材では厚みが全然違うので、捉え方も変わるということです。
手前味噌で非常に恐縮ですが、ワンタッチカートンに限ったわけではないのですが、それには、それなりの機構やノウハウがいります。
そもそも、その安価という【物差し】が何に対して計られているのかを知る必要があるのですが、安価に購入できるからラッキー というだけで決めてしまわれると後々、取り返しのつかないことになってしまうので、注意してくださいね。
こと、前述の通り、購買担当者(経営者含む)さんは、値段だけで決めがちなところがありますので。
ビビッときたら、お気軽にご相談ください!