産業用インクジェットを使って綺麗な印字をしていく上で、大事なことってなんだと思いますか?
こんちは、
マーキングコトはじめ 担当のけたろーです! 今日もありがとう、感謝です。
さて…
産業用インクジェットを扱う上での重要なポイント。
産業用インクジェットって、今ではすっかり浸透した感がありますよね。 商品へのロット番号とか、賞味期限、消費期限などの印字を行っていく上で、欠かせない存在になっています。
で、皆さんに少しお聞きしたいのですけど、産業用インクジェットで〝綺麗な〟印字を行っていくために必要なことって、なんだかご存知ですか?
もちろん、産業用インクジェット本体が イケてる 状態であることは言うまでもないのですけど…
意外と、見落とされがちかも。
大事なポイント… それは〝スピードの安定性〟です。
産業用インクジェットの大前提な特性は、ワーク(印字対象物)、もしくはプリントヘッドを動作させないと印字ができないということがあります… ということは、産業用インクジェットユーザーの皆さまなら、周知の事がらだと思います。
ん? もしかして、ご存じなかった?? 何の気なしに導入して、何の気なしにメーカーがセットアップしていった成りで、何の気なしに使い続けて… っていう感じですか?? _それは… 苦笑
では、改めて… 話しを進めていきますね。
産業用インクジェットを使うには、ワーク(印字対象物)、もしくはプリントヘッドを動作させないと印字できないんですよ。 でも、ただ、動作させればいいのか? というと、そうではありません。
動作させる上で重要になるのが、スピードの安定性なんです。

例えば、コンベアを使ってワーク(印字対象物)を動作させるとした場合、コンベアの動作が脈動(ギクシャクした動き)したり、遅くなったり早くなったりするという場合、印字の品質に影響がでます。 印字した文字の間隔や大きさが一定しないとかという、いわゆる、〝印字品質〟が担保できないという問題が生じるんです。
ある時には、印字した文字の間隔が間延びしたような印字になって、またある時は縮んだようになってとかという場合には、搬送スピードが一定でないということが言えます。
プリントヘッドを動作させて印字を行う場合も同じくです。 スピードにムラがある場合には、印字が一定しないということが起きます。
不安定なスピードへの対処方法。
動作スピードが一定せず、不安定に成り得る場合、どうすればいいか? というと…
そんな時は、エンコーダを使います。 エンコーダとは、
エンコーダとは、機械的な動き(回転や直線運動)を検出し、電気信号に変換するセンサーのことです。具体的には、角度や位置、速度などを検出し、その情報をデジタル信号として出力します。英語の “encode”(符号化する)が語源で、位置や動きを電気信号に符号化する役割を担うため、この名前が使われています。
(Search Labs | AI による概要)
・・・というような、スピードが把握できるセンサーを使うんです。
例えば、コンベアなどを用いる場合には、ロータリータイプのエンコーダを使ってベルトのスピードを取得して、それを産業用インクジェットのコントローラへ入力します。
… 伝え忘れていましたが、産業用インクジェットって、印字指令である〝トリガ信号〟の入力の他に、エンコーダによる信号の入力もできるようになってます。
エンコーダから得られるパルス信号(スピードの計測信号)を産業用インクジェットのコントローラへ入力していけば、自動的にスピードに追随して、綺麗な印字ができるということわけです。
なので、こういった対応をしておけば、スピードが不安定になってしまう場合でも綺麗な印字をすることができます。
エンコーダ搭載のグリップコンベア
というわけで、先日は、お客様のご要望にて、エンコーダを搭載したグリップコンベアを製作しました。
一般用途では、グリップコンベアへエンコードを搭載することは、たぶん、まずない… (うちでは、初めてのケースでした…) と思うんですけど、医療関連でのラインで使用されるとのことで、インクジェットでの印字後の文字検査を確実に行うためにエンコーダを搭載したいとのご要望でした。
印字した瞬間からのパルスを読み取って、情物一致(該当する製品かどうか?)をはかると聴きました。 なので、印字とは直接は関係ないんですけどね。(^_^;)
むろん、産業用インクジェットのコントローラへエンコーダの信号をいれて、より印字品質を高めるということもできます。
ともあれ、エンコーダは駆動側に実装する必要があるので少々難儀だったのですけど、無事に完成できました




というわけで、今回はエンコーダの話題を交えたグリップコンベアの話題でした。
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